さいきクリニック

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肛門外科

MEDICAL

肛門外科

痔は非常に多くの方が患う病気なのに肛門という部位のためか、よほど悪化しないと受診されないことが多く、また痔だと思い込んでいたら直腸癌が見つかったなどということも多々見受けられます。

当院では痔の治療はALTA療法といって硬化剤を痔核の中に注射することによって切除と同等の効果が得られる比較的新しい治療法を導入しています。また出血がひどい時などは結紮療法(特殊なゴムで痔核をしばる)も行ないます。いずれも日帰りで短時間でできる治療法なので我慢せず、恥ずかしがらずに是非ご相談ください。

痔核治療

痔核(いぼ痔)は便秘や長時間座りっぱなしなど肛門に負担がかかることによって、肛門近くの粘膜下が腫れて、出血したり、肛門の外に出てしまう状態のことです。

いぼ痔の治療といえば、従来は薬物治療か手術で痔を切り取るしか方法がありませんでした。
しかし薬物治療では効果に限界があります。また切除手術だと入院が1週間前後必要であり、術後もしばらくは出血や傷の痛みが続くなど想像以上に負担の大きい治療法です。

痔核治療

それに対して近年ALTA療法(アルタ療法、4段階注射法ともいう)という、切らないで痔を治す画期的な治療法が開発されました。
これは痔に直接硬化薬(ジオン)を注射することによって切らなくても手術と同等の効果が得られるという治療法です。肛門周囲に局所麻酔をした後、痔のところに注射をするだけなので10~15分程度で終了し、入院の必要もありません。注射したところは初めは硬化薬で硬くなり約1ヶ月でしぼんだような状態になって安定しますが、注射の効果は翌日の排便の時から実感できると思います。

将来的に痔が再発しても何度でも繰り返し施行ができるという点で優れた治療法です

手術時の麻酔注射の痛みや、術直後の肛門周囲の違和感などはありますが、切除術のような術後出血や、強い痛みはほとんど見られません。
また、将来的に痔が再発しても何度でも繰り返し施行ができるという点で優れた治療法です。

いぼ痔以外の痔(外痔核、裂肛、痔瘻など)、炎症が非常に強い、出血が多量に見られる、などALTA療法の適応とならない痔も多数ありますが、投薬、結紮、切除など他の治療法と組み合わせて総合的に痔の治療を行なっていきます。

肛門外科

なおALTA療法は妊娠、または授乳中の女性・小児(15歳未満)透析治療を受けている方、リドカインに過敏症の既往がある方は受けることができません。また重症の肝障害、腎障害のある方、全身状態が不良の方は慎重に適応を検討します。

ALTA療法の副作用に関しては発熱7%、血圧低下3 %、頭痛2%、嘔気2%、食欲不振2%と報告されています。また投与後に肛門部硬結、肛門部疼痛、排便困難などの報告例もあります。このような副作用を減らすために、ALTA療法は講習を受け認められた医師のみが行える治療となっています。
健康保険適応で行えますので、痔でお悩みの方は是非一度ご相談ください。